映画「悪の教典」レビュー あらすじ・ネタバレ有

 

らいつです!
今回は2012年に公開された映画「悪の教典」のレビューをしていきたいと思います!
こちらも気になっていた映画の一つなのですが、ついにAmazonプライムを利用して見るにいたりました笑

※この映画はR15指定になっているため、その点十分に注意した上でご覧ください!

今回の映画は原作の書籍があるのですが、私は読んだことがありません。
「なんかこわそう」くらいの情報しかないところからの視聴になりました。
ジャンルとしては「サイコ・ホラー」にあたります。
そんな人間がほぼ何の前情報も無しに見たらどうなったか、という記事になります笑
下は予告編の動画になります。

youtu.be

 

目次 

 

あらすじ(※ネタバレ注意!)

高校教師・蓮実聖司は、自らの目的のためには、たとえ殺人でも厭わない。そして、いつしか周囲の人間を自由に操り、学校中を支配しつつあった。全てが順調に進んでいた矢先、小さな綻びから自らの失敗が露呈してしまう。それを隠滅するために考えた解決策は、クラスの生徒全員を惨殺することだった…。

   出典:Amazonプライム


このような内容になります。 サイコキラーに焦点を当てた、斬新な映画です。
この後の「ストーリー」の項目に、より詳細な内容を記述しています。

一言で感想をまとめてみると、

「衝撃的…!だけど何か腑に落ちない!」

そんな映画でした。順番に感想を書いていきます!

キャスト

サイコキラーの高校教師・蓮実聖司を演じる伊藤英明という俳優を私はこの映画で非常~~に興味を持ちました。
この方、演技力が飛び抜けてすごいんです!
普段、日常生活を送っていて「サイコキラー」に会うことって、あんまりないですよね!

……すみません、当たり前ですね。

しかし、そんな非日常的存在を見事に演じきっているんです。
特に高校教師モードとサイコキラーモードの切り替えは芸術的で、そのギャップは男が見ても溜め息ものです!(?)
あと伊藤英明の肉体がすごいです。女性の方はこの肉体だけでご飯が3杯はイケるのではないでしょうか。(?)
えー、少々話が逸れましたが、本当にそんな感じです!
この演じ分けにはゾゾッとくるものがありました。一見の価値ありです!

 

ストーリー

続いてストーリーですが、これは衝撃的でしたね…。
前半と後半で大きく展開が変わる構成となっています。
まず、映画の冒頭で、「共感能力が以上に低い子ども」が両親を殺してしまう(物語の中盤で、蓮実が強盗に見せかけて行ったと示唆する場面が差し込まれる)というシーンがありますが、私は原作を知らない上、予告編すら見ずに映画を見たので序盤ではそれが誰のことを指すかも分かていませんでした笑
そのため、「誰がやばい人なのかな…」と考えながら見る楽しさも味わうことができました(途中であっさり分かってしまうのですが)。

前半は、高校のイケメン英語教師の蓮実聖司(通称ハスミン)が、学校内で生徒や先生から支持を得て、地位を築いていきます。
その一方で、蓮実が勤める学校は、集団カンニングや裏サイトでの書き込みによるいじめ、それにより現れるモンスターペアレント、更には淫行教師など、問題が絶えませんでした。
ここで普通の映画なら、教師と生徒・親とのぶつかり合いなどを経て問題を一つずつ解決していってもおかしくないのですが、ここで蓮実が取った行動は「邪魔者を一人ずつ消していく」というものでした。

モンスターペアレント、不良生徒を殺していく中で綻びが生まれ、自分の正体に勘づき始めた釣井という教師や、自分のことを探ろうとした集団カンニングの首謀生徒…と、次々に殺していくのですが、自分と肉体関係にあった女子生徒(この辺もいろいろヤバイ)が自分の行動に口を出し始め、面倒と思ったのか、別の淫行教師の犯行に見せかけて殺してしまいます
そして運の悪いことに、その現場に別の女子生徒が来てしまい、その生徒もやむを得ず殺してしまいます
この殺人は計画になく、隠蔽するために蓮実が考えた計画が「クラスの全員を皆殺しにして、別の教師に罪をなすりつける」ということでした。めちゃくちゃですね。

ここから展開が大きく動き、蓮実によるクラスの生徒の大虐殺が始まってしまいます。 何とか逃げようとする生徒や蓮実を信じてすがりつく生徒、無抵抗の生徒、すべて関係なく猟銃で皆殺しです。やばすぎます
この展開が衝撃的すぎて(事前に知らなかったので)見終わったあとしばらく放心してしまいました。
最終的に蓮実は証拠を残してしまっており警察に捕まることになるのですが…なんとも後味の悪いラストでした。


どこか腑に落ちなかった理由は…

この後味の悪さがこの映画のメインテーマでもあると思うのですが、それとは別のなんとも言えない妙な「物足りなさ」のようなものを感じました。
その正体を自分なりに考え、そう感じた理由を考えてみました。それは、

「蓮実の敗北のあっけなさ」

にあったと思います。

これは「演出」の問題にもなると思うのですが、この蓮実という登場人物、ものすご~く頭が良い設定で、その頭脳を活かして今まで警察の捜査から逃れてきました。
その蓮実が「そんなミスで?」というようなところで決定的な証拠を残してしまっているところに、なんだか残念な気持ちになりました。
最後に蓮実が追い詰められたシーンもポイントですね。ここでどんなセリフを言うかで「悪役の質」が決まるな、というところで蓮実の口から出たのは、「悪魔がやれといった」というような精神異常者の真似事でした。

私は圧倒的カリスマ性を持つ悪役が好きなので、空気感の演出や映像のインパクトが凄まじかっただけに、不完全燃焼感の残る作品でした。
虐殺のシーンも、衝撃的ではありましたが「名も知らぬ高校生がただただ虐殺されていくシーン」でしたね。
これがもし、それぞれがどんな性格か知っていてキャラのことを好きになっていた上で虐殺されていったら、絶望感は100倍違ったでしょうね。

反面、「原作はどうなのかな?」と気になりました。
チャンスがあったら読んでみたいと思います!

では、また次の記事で~。