映画「バーフバリ 伝説誕生」レビュー あらすじ・ネタバレ有 インド映画の本気!

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出典:映画『バーフバリ 伝説誕生 完全版』公式サイト

 

らいつです!
今回紹介する映画は、2015年(日本では2017年)に公開されたインドの映画「バーフバリ 伝説誕生」になります。

先に申し上げますと、私はこの映画に対する思い入れがかなり深いです!笑
というのも、実はこの映画の続編にあたる「バーフバリ 王の凱旋」を先に劇場で見てドはまりしたのがきっかけでこちらの映画を見るにいたったからというのが大きいです。
そのため、かなりベタ褒めというか色眼鏡入りまくっていると思いますがご容赦ください!笑


まずこの映画を一言で言い表すと、


「インド映画の本気! あなたも王を称えたくなる!」

って感じです。とにかく熱くなれる、もっというとぶちアガれる作品となってます!
こんな説明で大丈夫なのか笑

↓は映画の予告編になります。

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目次

 

 

あらすじ(ネタバレ注意!)

はじまり シヴドゥの登場

遥か昔、インドに栄えた王国「マヒシュマティ王国」
この物語は、マヒシュマティ王国とその王族たちによる壮大な物語です。

シヴァガミという女性が一人の赤子を抱き逃げるシーンから物語は始まります。
赤ん坊の名はマヘンドラ・バーフバリ。シヴァガミは逃げる途中で川に沈みそうになりますが、自らの命と引き換えにバーフバリを生かします。

翌朝、近隣の村の人々が赤子に気づき助け出します。
村長の妻サンガは赤子に「シヴドゥ」と名付け、自分の息子として育てることに決めます。

25年の時が経ち、シヴドゥはたくましく成長します。そして己の運命を知ってか知らずか、自らが落ちてきた山の向こうには何があるのか興味を持ち、険しい滝を何度も登ろうとします。

あるとき、滝の上から仮面が落ちてきて、シヴドゥはこの美しい顔をした仮面の持ち主に会いたいと思うようになり、ついに険しい滝を登りきります。
そこで出会った仮面の持ち主の女性アヴァンティカ」とシヴドゥは恋に落ちます。 

 

マヒシュマティ王国へ

繁栄の限りを尽くした「マヒシュマティ王国」では、「バラーラデーヴァ王」という暴君が王国を治めていました。
アヴァンティカにはそのマヒシュマティ王国に25年もの間囚われているデーヴァセーナ妃を救出するという使命がありました。

怪我を負ったアヴァンティカに代わり、シヴドゥはマヒシュマティ王国へと単身乗り込みます。そして、城の護衛に見つかりながらもデーヴァセーナ妃を見つけ出し連れ出しますが、すぐに追手に阻まれてしまいます。

追手を率いるのは「カッタッパ」という名のマヒシュマティ王国最強の奴隷剣士。
シヴドゥはカッタッパとの激闘の末、一瞬の隙をつきバラーラデーヴァ王の息子「バドラ王子」を殺害します。
槍を持ちシヴドゥに迫るカッタッパが雷鳴に照らされるシヴドゥの顔を見た瞬間、槍を手放しシヴドゥにひざまずきバーフバリ」と叫びます。
ここでシヴドゥは、実は自分がマヒシュマティ王国の王子であり、マヘンドラ・バーフバリであることを知ります。
そしてシヴドゥ(バーフバリ)は、カッタッパからこの国の過去を聞くことになります。

 

告げられる過去

今から遡ること50年、ヴィクラマデーヴァ(シヴドゥの祖父)という人物がマヒシュマティ王国を作りました。
国王の兄ビッジャラデーヴァは能力に乏しいため家督を継げず、不満を抱いていました。
そんな中、妊娠6ヶ月の妻を残して国王が急死します。
その間、ビッジャラデーヴァの妻(国王の義姉)の「シヴァガミ」が国政を代行することになりました。
シヴァガミが王の空位に不穏な動きを感じる中、国王の妻が「アマレンドラ・バーフバリ(シヴドゥの父)」を出産すると同時に亡くなります。
シヴァガミは自らの子「バラーラデーヴァ」と亡くなった国王の子バーフバリ」を等しく育てることを決めます。
シヴァガミの夫にあたるビッジャラデーヴァが、息子のバラーラデーヴァを王にしたがるのに対し、シヴァガミは「2人の王子には等しく継承権がある」と主張し、より優れた方を王にすることを決定、宣言します。

 

隣国との戦争

二人の王子はともに学問・武道において優れ、たくましく成長していきますが、次期国王が決まる前に事件が起きます。
国民の一人が裏切り、国の重要機密を盗み逃走して敵国へ情報を流しました。
情報を流した相手は「カーラケーヤ」という男で、残虐無比で知られます。
軍の会議で作戦を練り「二人の王子の内、カーラケーヤの首を獲った方が王になる」と意見が合致します。

マヒシュマティの2万5千の兵に対してカーラケーヤの兵は10万
圧倒的不利な状況の中、バラーラデーヴァが最新兵器を駆使して敵を薙ぎ倒すのに対し、バーフバリは知略で敵を制圧していきます。
戦況は刻々と変わり、一度は窮地に追いやられるマヒシュマティの軍。
なんとか押し返し、バーフバリはカーラケーヤを追い詰めますが…。

続きはぜひご自身の目でお確かめください!

 

ストーリー

文字通り「王道」って感じでしょうか!
ジョジョの奇妙な冒険」を彷彿とさせる、血脈の因縁といったテーマがあるように感じます。
自分の出生を知らない子が、自然と運命に巻き込まれていくという「導き」のようなものに沿ってストーリーが運ばれていく感じです。
ですので、意外な展開というものは無いんですが、ここぞって時に熱い展開をバンバン持ってくるのでテンションが上がります。

地名や人名・馴染みのない言葉が多く出てくるので、やや混乱するところもありますが、知れば知るほどに深く作り込まれていることが分かります。
話が進んでいく中でも「人間関係」「人間の感情」がはっきりと描かれており、キャラクターも魅力に溢れています。
ここもバーフバリのスゴいところで、バーフバリだけじゃなくバラーラデーヴァやカッタッパなど、名前があるキャラほとんどにファンがいるんですね!恐るべし!

固有名詞はインドの名前ということもあり覚えにくいかもしれません。似たような名前も出てきます。
ですがストーリー運びはシンプルなので、事前情報がなくても見やすいと思います!

そしてラストですが、元々二部作として作られているので、「これで終わり……!?」
という感じで終わりになります。ニクいですね!!諦めて続編を見ましょう!

 

演出

「アクションシーン全部見所!!」って感じです。

物理法則を超越してるところばかりですし、バーフバリとバラーラデーヴァの身体能力に関しては人間のそれを遥かに超越していますが王子なので強いんです。細かいことは気にしてはいけません。

これ、本当にすごいと思うんですが、アクションシーンは一歩間違えばギャグなんですよ。というか普通に笑っちゃいます。
ですが、最高潮への持っていきかたがとっっってもうまいから最高にアガれる演出になっているんですよ!!
個人的にここがバーフバリの醍醐味だと思ってます!!

一つ好きなシーンで例を上げると、バラーラデーヴァが自分の姿をした100メートルの黄金像を国民達に立たせるという場面です。
もう少しというところまで黄金像が立ち上がるのですが、あまりの重さに耐えきれず黄金像が倒れそうになり、あわや国民が下敷きに…という瞬間、顔を隠して王国へ侵入したバーフバリ(シヴドゥ)が颯爽と現れ、たった一人で黄金像が倒れるのを止めてしまいます。もうこれ人間やめてますね。
その時、顔を隠していた布が一瞬はだけ、それを間近で目にした老人が一言「バーフバリ」と、先王の名を呟きます。
そこからバーフバリ!」コールが波紋のように広がり、気づけば国民達の大合唱に。
立たせているのはバラーラデーヴァの像なのに、国民達が口にするのはかつての英雄バーフバリの名という皮肉。
映像の迫力もあいまって、バーフバリの人間やめてる腕力が気にならないほどこのシーンには何とも言えない痛快さを覚えます!
あまりにもテンションが上がって思わず一緒にバーフバリ!」と叫びたくなるほどです。いやマジで。

実際、絶叫上映なるものも行われていたようですし、これには納得です。
このような感じで、ちょっとありえないことをしれっとやってのけるんですが、「王を称えよ!」の勢いで全部捩じ伏せちゃうんですね。タマラナイ…。
細かいことはあまり気にせず、頭で考えるのではなく魂で鑑賞するべき作品とでも言いましょうか。


ただ、人物についてもしっかり描写されていて、バーフバリが国民から愛されるのも納得なんですね。
シヴァガミは二人を平等に愛して育てましたが、二人が成長していく過程で違いが表れ始めているんです。
ストイックで、人と触れ合うシーンがほとんど無いバラーラデーヴァに対し、バーフバリは慈悲深く、奴隷のカッタッパにも平等に接する人徳を持っていることが分かるシーンが描かれています。
バラーラデーヴァは、お父さんの影響を強く受けてしまったのでしょうか…「王になりたい」という野心が強く、バーフバリを見捨て、殺そうとしてしまうシーンまであります。
「人を生かそうとする」バーフバリと、「人を踏み越えようとする」バラーラデーヴァ。その二人の本質の違いが、戦の時に如実に表れ、決定的になってしまったのかもしれません。

そういった人間の本質や嫉妬、汚い部分すらも余すところなく描いた「人間讃歌」だと思いますので、ぜひ見ることを強くおすすめします!

 

まとめ

本当に魅力はまだまだ語り尽くせませんし、切り口を変えて別記事を書きたいくらいです!
私らいつは恥ずかしながら、インド映画というものは「とにかくカレー食って踊っとけ!って感じでしょ?」という典型的な偏見を持っていましたが、この映画のおかげでイメージが大きく覆りました。本当にごめんなさい。
今度、「バーフバリ 伝説誕生」の「完全版」が公開されるとのことで、もう見に行く気満々です!笑
今、Netflixで続編にあたるバーフバリ 王の凱旋」も見られるので、見てレビューしたいと思います!
ちょっとハマりすぎですかね?まあいいや!

王を称えよ! ジャイ!マヒシュマティ!!(マヒシュマティに栄えあれ!)(全力のごまかし)

それでは、また次の記事で~!!